引越し荷物の保管場所に困ったら、トランクルームを利用する方法があります。
上手に使えば、これまでよりも効率的に、作業内容や気持ちなどさまざまな面において余裕をもちながら、快適に引越し作業を進められるでしょう。
この記事では、トランクルームを引越し荷物の一時保管で利用する方法を中心に、役立つ場面やメリット、注意点、利用の具体的なステップなどを解説していきます。
引越し荷物の一時保管で使えるトランクルームとは?
トランクルームとは、荷物の保管を目的としたレンタルスペースのことです。
個人・法人問わず契約でき、収納場所として自由に使用できます。
近年は街中でもさまざまな場所でトランクルームを見かけるようになり、非常に身近なものとなりつつあります。
引越しの際に発生するさまざまな荷物を一時的に保管することも可能です。
引越し荷物の一時保管でトランクルームが役に立つ場面
それでは具体的に引越し荷物をどのように一時保管する時、トランクルームが役立つのか場面の例を紹介します。
こんな時にこんな場所があったら…という細かな願いにトランクルームがフィットします。
①引越し準備で荷造りができた分を一時保管する時
引越し準備で荷造り済みの荷物の保管場所としてトランクルームが役立ちます。
荷造り済みの荷物をそのまま旧居で保管していると、生活スペースが圧迫されやすくなります。
また荷造りがまだ済んでいない荷物と混在しやすく、引越し作業の効率が落ちやすいでしょう。
荷造りが済んだものからトランクルームに一時保管していけば、荷物の整理状況がわかりやすく、退去までの生活スペースも広く確保できます。
②入居日と退去日のタイミングが上手く調整できない時
引越し時の入居日と退去日はちょうど良いタイミングで調整できるとは限りません。
例えば入居日より退去日が早く、引越し荷物の置き場所に困ることもあり得ます。
そのような時、トランクルームを利用できれば、退去から入居までの微妙な期間も荷物をしっかり保管しておけるでしょう。
③引越し時の荷物を削減したい時
引越し時の荷物削減のためにもトランクルームの利用が便利です。
引越しは荷物が多い・大きいほど大掛かりになりがちです。
近年は引越し業者の人手不足や引越し料金の高騰により、引越し難民になってしまうケースも珍しくありません。
トランクルームで荷物の一時保管ができれば、引越し業者が決まらない場合、最終的に自分で引越しを行うことも可能でしょう。
大きな荷物が多ければ荷物の運搬に苦慮しやすいですが、荷物を厳選し減らせれば引越し業者なしでも引越しは終えられます。
④新居でゆっくり荷ほどきをしたい時
新居での荷ほどきでもトランクルームの一時保管が活躍します。
引越しは荷ほどきをして荷物を生活しやすい状態に整えることも手間です。
短時間ですぐにできる作業ではありませんが、すべての荷物を新居に運び込んだ場合、荷ほどきをしないと梱包したままの荷物がいつまでも生活スペースを圧迫し続けるという問題も生じます。
このような時に、トランクルームに荷ほどきをまだしない荷物を一時保管できれば、新居での生活も始めやすく、自分のぺースで荷物を整理していけるでしょう。
⑤新居の収納スペースが少ない時
トランクルームを住まいの収納スペース代わりにするのもありです。
住まいによって収納力はさまざま。
新居選びの際、間取りや立地は申し分ないながら、収納力に不安があって決めかねるといったケースも時々みられます。
トランクルームを納戸や物置のように活用すれば、新居に収納スペースが少なくても荷物の置き場所に困りにくく、新居選びの幅が広がるでしょう。
引越しの荷造りのタイミングでトランクルームに運べば効率的です。
引越し荷物の一時保管でトランクルームを利用するメリット
引越し荷物の一時保管でトランクルームが活躍するシーンを踏まえて、利用のメリットを考えていきましょう。
トランクルームは引越しの負担を軽減するための強い味方になり得ます。
メリット①引越し準備に余裕が生まれる
引越し時、荷物に関する悩みが発生することが少なくありません。
「梱包できたものをどこに置こう」
「退去してから新居の入居まで間が空いてしまう期間に荷物をどう保管しよう」
「一時預かりサービスを頼んだものの荷造りしきれなかったらどうしよう」
このような悩みに関し、トランクルームへの一時保管という心のよりどころがあることで、作業自体にも精神的にも余裕が生まれます。
引越し作業で最も手間がかかるのは荷造り・運び出し・運搬など荷物に関することです。
トランクルームに保管さえしてしまえば、取り敢えず人が新居へ移動して、必要な荷物は少しずつ運ぶといった融通もきかせられます。
メリット②引越し準備中も家の中をすっきり保ちやすい
トランクルームの一時保管で荷物を別な場所に保管することで、家の中をきれいに保ちやすくなります。
旧居での荷造りと新居での荷ほどき、どちらも家の中に梱包した荷物や未整理の半端な荷物が散乱しがちです。
家の中が煩雑な状態では、さらに引越しの準備や後片付けが進みにくくなります。
トランクルームを利用し、適宜荷物の出し入れを行いながらであれば、家の中の生活スペースはきれいな状態でしっかり確保し、生活の質を下げずに引越しの作業をこなせるでしょう。
メリット③自分のペースで引越しを進めやすい
トランクルームで荷物の一時保管を行うことで、引越しを自分のペースで進めやすくなります。
仕事や家事育児と並行して引越しを進めていかなければいけない人も多くみられます。
特定の時間でなければ作業がなかなか難しい、隙間時間を利用して引越しを進めなければいけない、このようになかなか作業のペースをつかめず悩むことも。
自分に都合の良いタイミングで保管や運び出しができるトランクルームなら、マイペースに作業を進めやすいでしょう。
メリット④いつでも自由に荷物の出し入れができる
トランクルームは基本的に24時間いつでも出し入れ可能としているところがほとんどです。
引越しの準備をしながら「これをすぐにトランクルームに持って行きたい」「あの荷物をトランクルームから今出したい」など、急に思いつくこともあるはず。
トランクルームへの一時保管ならどのようなタイミングでも荷物の出し入れができるため、気安く利用できます。
荷物の一時預かりサービスには、1度預けたら運び出すタイミングまで引き出せないものも見受けられるので、トランクルームの出し入れ自由な点は大きな強みです。
メリット⑤引越し方法の選択肢が広がる
トランクルームの一時保管によって、引越し方法の選択肢が広がることもメリットです。
引越し業者や引越し方法の選択を狭め、引越し難民を生み出している要因の1つは荷物の運搬しがたさ。
家財すべてを新居に移すとなると個人では不可能な人も多いですが、そうなると引越し業者不足に悩むことにもつながり、また高い引越し料金で予算が兼ね合わない問題にぶつかる場合もあります。
しかし、トランクルームの一時保管を利用し、荷物を減らせば個人で引越しができる可能性が高まります。
自分で運搬も含め引越しを済ませられるという選択肢をもてるので、引越しのパターンに幅が生まれさまざまな方法を検討できるでしょう。
引越し荷物の一時保管でトランクルームを利用する際の注意点
引越し荷物の一時保管を行う場合、単に適当なトランクルームを選び預ければ良いというわけではありません。
トランクルーム選びの段階から意識したい注意点を解説します。
注意点①トランクルームの広さを確認する
トランクルームの広さはトランクルームによって異なります。
ロッカーのようなかなりコンパクトなサイズのものもあれば、8畳ほどの部屋のように広いものもあります。
自分がトランクルームに預ける可能性のある荷物の総量をしっかり見込み、不足なく収納できるような広さを選びましょう。
注意点②トランクルームの設備・環境を確認する
トランクルーム内の環境を確認しておくことも重要です。
トランクルームの空調管理がどのようになされているかも場所によってさまざま。
荷物の中には温度管理に気を付けなければいけないものや湿気・乾燥を嫌うものなどもあるでしょう。
トランクルーム内の環境管理が不十分だと、せっかく保管している荷物が劣化してしまう可能性もあります。
また、荷物が盗難に合わないよう、セキュリティ設備が整っているかも確認した方が良いです。
注意点③トランクルームのタイプを確認する
トランクルームは屋内型と屋外型の主に2タイプがあります。
屋内型は建物の中に保管スペースが存在するタイプです。
ロッカーのような保管庫が置かれていたり、部屋のように区切られていたり詳しい内装はそれぞれ異なります。
保管スペースの他、建物自体も施錠されていることからセキュリティ度が高いといえます。
屋外型はコンテナが並んだようなタイプです。
トランクルームの扉にすぐアクセスできるので、荷物の出し入れが気軽にできます。
各種類でメリットや注意点が異なるので把握し、自分の希望に合ったタイプを選びたいですね。
注意点④トランクルームと旧居・新居の距離を考える
トランクルームはさまざまな場所にあるが、旧居や新居との距離を考えながら選ぶことも大切。
例えば旧居から荷物を移したいと考えた時、トランクルームまでの距離が遠いと大変です。
またトランクルームから新居へ荷物を適宜移したいと考えた時、距離があるとこれも利便が悪いといえます。
自分がいつどのタイミングでトランクルームを利用するか具体的にイメージした上で、ちょうど良い場所にあるものを選びたいものです。
注意点⑤契約や料金形態を確認する
トランクルームによって契約や料金の形態も異なるので、自分の利用方法にマッチしているかもチェックが不可欠です。
例えば短期間のみの一時保管の場合、長期利用しか対応していないところを選んでしまうと後からトラブルになりかねません。
引越し荷物の一時保管でトランクルームを利用する手順
最後に引越し荷物の一時保管のため、トランクルームを利用するステップを解説します。
なおここで解説するのは基本の流れなので、利用したいトランクルームが見つかったら具体的な申し込み方法を確認し、それに沿ってください。
ステップ①トランクルーム選びと問い合わせ
始めに利用するトランクルームを探します。
自分の希望に合うトランクルームを見つけたら、管理している業者に問い合わせ、利用のための詳細を確認し、必要に応じて見積もりをとりましょう。
ステップ②契約手続き
利用の仕方や条件などに問題がなければ、契約手続きを行います。
申し込みを行い、必要書類を提出した後で審査が行われます。
審査で問題ないと判断されたら契約手続きに移り、初期費用を払いましょう。
なおトランクルームによっては、審査がない場合もあります。
ステップ③利用開始
契約手続きも初期費用の支払いもすべて完了したら実際に利用開始できます。
申し込みから利用開始までにかかる期間の目安は1週間から10日間ほど。
中には申し込んだ即日から利用できるトランクルームもあります。
ステップ④実際に荷物の搬入・搬出を行う
利用できる状態になったら、実際にトランクルームに引越し荷物を運びましょう。
トランクルームへの荷物の運搬方法は、自分で持ち込む他、トランクルームへの運搬サービスを利用する手もあります。
トランクルームで運搬サービスを設けているところもありますし、トランクルームへの荷物運搬を行っている業者を別途外注するのもありです。
自宅からトランクルームまで、自力で運ぶのが難しい荷物はこうしたサービスを利用すればスムーズに運搬できるでしょう。
トランクルームによって利用時間や施錠・開錠方法(カギ・暗証番号・カードキーなど)が異なるので、確認の上で利用してください。
引越しでのトランクルーム利用についてまとめ
引越しで頭を悩ませるタネになりやすい荷物の保管問題、トランクルームを利用すればスマートに解決できるかもしれません。
トランクルームのメリットや注意点などを踏まえながら、引越し荷物の一時保管に活用してみませんか。